診療
眼科診療は高速道路の旅に似ています。

眼科診療は、高速道路の旅と似ています
——順番が前後する理由と、待ち時間のお話
「私より後に来た人が、先に呼ばれた」
「あと何分くらいで診察になるのだろう」
「予約制にすれば、待たなくて済むのでは?」
待合室で、そんな疑問を感じたことはありませんか。
眼科では、基本的には受付順を大切にしながら診療を進めています。それでも、順番が前後したり、
途中で流れが滞ったりすることがあります。
その仕組みを、高速道路の旅にたとえてご説明しましょう。
受付は入口ETC、会計は出口ETCです。
入口を通った車が、それぞれの行程を経て出口へ向かいます。患者さんも、受付を済ませ、必要な検査と診察を受けて、
最後に会計へ進みます。
ただし、入口に入った順番と、出口を出る順番は、必ずしも同じにはなりません。
高速道路でも、途中でどこに立ち寄り、どのくらい時間を使うかによって、到着する順番が変わるからです。
検査は、サービスエリアのさまざまな施設に似ています。
サービスエリアには、トイレ、カフェ、レストランなどがあります。短い休憩で出発する車もあれば、
食事をしてから出発する車もあります。
眼科の検査も、一人ひとり内容が異なります。短い検査だけで診察に進める方もいれば、複数の検査を受ける方、
検査の準備に時間が必要な方もいます。
もちろん、検査は気分で選ぶ立ち寄り先ではありません。病状に応じて、診療に必要なものを組み合わせています。
先にサービスエリアへ入った車が食事をしている間に、後から来た車が短い休憩を終えて出発する。そんなふうに、
検査の内容や進み具合によって、後から受付した方が先に呼ばれることがあります。
また、同じ検査を必要とする方が重なれば、その場所に行列ができます。検査機器の台数や、担当するスタッフの人数にも
限りがあるためです。
医師の診察は、ガソリンスタンドでの点検にたとえられます。
給油が短時間で終わる車もあれば、状態を確かめるために詳しい点検が必要な車もあります。
診察でも、経過を確認して終わる場合もあれば、症状について詳しく伺い、検査結果を説明し、治療について相談する時間が
必要な場合もあります。診察の途中で、追加の検査や処置が必要になることもあります。
そのため、同じ「5人待ち」でも、かかる時間は毎回同じではありません。
待ち時間を左右するのは、単に自分より前にいる人数ではなく、
これから受ける検査や診察の前に、どれだけの診療が控えているかです。
検査と診察は並行して進み、その途中で別の検査を終えた方も合流します。
したがって、「1人5分だから、10人なら50分」と単純には計算できないのです。
予約制は、入口から入る車を分散させる仕組みです。
同じ時刻に車が集中するより、時間を分けて入ってもらう方が、道路の流れを整えやすくなります。
予約制には、この大きな利点があります。
ただ、入口で調整しても、その先のサービスエリアやガソリンスタンドで時間がかかれば、渋滞は起こります。
診療に必要な時間を、受診前にすべて予測することはできないためです。
予約枠に十分な余裕を持たせれば、院内での待ち時間を抑えやすくなります。一方、その日に受診できる人数は限られ、
希望する日時に予約が取れない方も出てきます。
つまり、院内で待つ時間を減らすことと、必要なときに受診しやすくすることの、両方を考える必要があります。
予約の有無だけで、待ち時間の問題がすべて解決するわけではありません。
受診には、どうぞ時間の余裕を。
診療が進むにつれて、途中の検査や診察で生じた遅れが積み重なることがあります。早めの時間帯に受診することには、
その後の検査や対応に使える時間を確保しやすい、という利点があります。
ただし、早い時間なら必ず空いているわけではありません。診療開始直後に受付が集中することもあります。
私たちも、検査と診察の流れを整え、待ち時間をできるだけ短くするよう努めてまいります。
同時に、一人ひとりに必要な確認や説明の時間も大切にしたいと考えています。
それぞれの車に、それぞれの旅程があるように、患者さんにも、それぞれに必要な診療があります。
皆さまが安心して診療を終えられるよう、入口から出口までご案内してまいります。

水野眼科